2011年11月04日

アリガトウも言えず

11月1日、地場産業での和歌山市パソコン講座Part2がスタートした夜
迎えに来てくれた父ちゃんの車に乗った途端

「今朝の新聞、見たか?」といきなり・・・なんでそんな事、聞くのかな?

「松江で火事があって、たぶん〇〇〇のマスターが亡くなったみたい」との
父ちゃんの話に鳥肌が立つ思いがしました。

私はいつも夜、寝る前に新聞を読むため、その日の朝刊の記事には
目を通していなかったし、
私が知っているマスターの住所と、父ちゃんが新聞に載っていたという
住所が違うから、とても信じられず・・・消防署に確認。
「亡くなったのは間違いなく店主ですよ」・・・残念ながら・・・

その後
知り合いに電話したり、お店の近辺に尋ねて状況を聞きまわったけれど
結局、詳細は不明で、マンションを訪ねても、やっぱり引っ越していて
お通夜もお葬式もわからないまま。。。

亡くなったマスターは、私が28歳の頃からのおつきあいでした。
派遣スタッフになったばかりの私は、まだまだ未熟者で、派遣のお仕事も
一日3時間程度・・・他のアルバイトをしながら一人前を目指していた頃。

結婚をして、和歌山市に住み、近くに誰も知り合いのなかった町で、
マスターを通じて色んな方とのおつきあいができるようになりました。

アルバイトから戻ってお店に行くと、冬の寒い日などはあったかいおうどんを
作って待っていてくれました。
私を応援してくれる皆に囲まれ、フーフー、おうどんをすすったら心の芯まで
温まった気がしました。

駆け出しだった私が、派遣会社の正社員になった時、
制服をもらったのがうれしくて、お店に着て行ったら、「よう似合うな~」と、
喜んでくれました。
明日香を始めた時も、目を細くして「あきらめやんと頑張ってきたからな!」と
褒めてくれました。

時には厳しく、時には優しく、いつもいつも私を応援してくれたマスターでした。

夏のある日、スーパーでご夫婦揃ってお買い物の時に出会ったのが最後と
なりました。

最近、忙しい日々の中でお店に行くことも少なくなっていました。。。
こんな事なら、通りすがりにでもチョットでも寄ればよかった。。。と、後悔して
います。

忙しさを理由に、お世話になった方々にご無沙汰の失礼をしている自分に
気がつきました。

「初心を忘れるなよ」・・・どこからかマスターの声が聞こえるような気がします。

あんなこともあった・・・こんなことも・・・
辛いことも、悲しいことも、悔しいことも。。。
でも、「コンピュータの仕事で一人前になるんだ!」と、夢があった若き日の事と
マスターの笑顔が、走馬灯のようにグルグルとまわっています。



Posted by asuka at 23:05│Comments(0)
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