2012年06月13日

ちっぽけな私

家庭に恵まれず施設で育ったM君
すでに50歳近いオッチャンになっているのに、寂しくなるとしつこく携帯を鳴らしてきます。

そんな彼は、数年前より肝硬変となり、それでも頑張ってお仕事を続けてきましたが、
最近、体調が悪くなり、このままでは臓器移植しかない・・・との宣告を受けたらしく

さぁ・・・どうしたものか・・・臓器移植と言ってもドナーがいないとどうもできません。
そんな中で、
娘さんが「お父さんに肝臓をあげる」決断をしてくれました。

彼は、父親として
「娘の身体に傷をつけてまで生きていくのはどうなんやろ・・・」と悩みながらも
とにかく「生きる術」としての道を考え、6月はじめに娘さんがいる東京へ向かう
予定でした。

が、、、、先日、夜中に
「先生、もう最悪!娘が子宮頸がんになって手術することになった・・・どうしたらいいんよ」

どうしたらいいんよ・・・って、そんな、そんな、そんな事って・・・

私は、すぐには何も答えられず、しばらくは彼の話を聞くだけしかできませんでした。

私には肝硬変についても、子宮頸がんについても知識はない。。。看護師でもあるなら
適格な判断で話をしてあげられるけれど、病気については素人の私に
何が言えるだろう・・・

良い病院の心ある医師を探して、よーく相談しなさい。
いかなる事態になっても落ち着いて、2人が共に生きる道を選択していきなさい


ただ、それしか言えず・・・電話の向こうで多分、泣いているであろう彼に
何一つ気の利いたことも言えず、手助けもできない自分が、情けなくなりました。

今は、20代の若さで癌に遭遇してしまった娘さんの一日も早い全快を祈るだけです。



Posted by asuka at 23:09│Comments(2)
この記事へのコメント
どうにも、ならないことがわかっていても、話を聞いてもらえる事が、心の中に隙間ができて、気持ちが楽になります。
話をしている時間だけでも、辛い時から、忘れる事ができるもんね。
mも、腫瘍が見つかって、自分の病名を言えるまで、時間がかかりました。
喘息や薬物アレルギーで、
「もう、今回はだめだ!」と何度も、ありましたが、
そのたびに、気持ちのパワーがバージョンアップする気がします。
癌病棟で、同じ病室の患者さんに、教えてもらった言葉は、
「自分にネジを巻く」
くれぐれも、巻きすぎには注意です。
Posted by m at 2012年06月14日 23:38
☆m様
コメントありがとうございます!
「自分にネジを巻く」・・・う~ん
私は巻きすぎ~って思うくらい巻けるとき
ぜんぜん負けないとき
両方あります(^_^;)
自分で巻けないときは、色々考えないで
寝ることにしています。
眠っている間は考えなくて時が過ぎるから。。。
でも、癌の告知となると・・・
結局、娘さんは精神的に落ち込み、今は
手術もできない状況となっています。
どうしてあげらることもできず、、、
ネジを巻いてあげられたらいいのですが(/_;)
Posted by asuka at 2012年06月15日 22:05
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